WORKS

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2025.06

Renovation / Reform

【施工事例】思い出と、ひととき。これからを楽しむ、大人のマンションリノベーション

長年住み慣れたマンションを、これからの暮らしに合わせて整えたい。
そんな想いを抱いて、何度か見学会に足を運んでくださったO様ご夫婦。「ぜひうちもお願いします」——そうおっしゃっていただいたのは、3回目のご来場のときでした。
お子さまが巣立ち、ご夫婦ふたり暮らしとなった今。28年前に購入されたマンションは、おふたりの思い出が詰まった大切な場所です。だからこそ、住み替えではなく“今の家を、これからの暮らしに合うかたちに整える”という選択肢を選ばれました。

間取り・設計の工夫
元々3LDKだった間取りは、ライフスタイルに合わせて2LDKへと再構成。和室だった空間を取り込み、ゆったりとくつろげるLDKを中心とした住まいに生まれ変わりました。
キッチンは独立型から開放感のある対面式のII型へ。造作のキッチンカウンターにはモールテックスを用い、空間全体に上品な抜け感を添えています。会話を楽しみながら料理や食事ができる、ご夫婦の暮らしにちょうどいい空間です。
洗面室は、これまで脱衣所と一体だったものを分けて、使いやすい造作仕様に。立ち上がりの壁も含めてモールテックスで仕上げたため、水に強く、インテリアとしても空間に統一感をもたらしています。
また、洗面室には室内窓を設け、光と風の通り道を確保。閉じがちな空間にも明るさと抜け感が生まれました。デザイン性と機能性のどちらも大切にした、さりげないこだわりです。
また、寝室はご夫婦それぞれに。2つの個室の間に大容量のウォークインクローゼットを挟み、機能的かつ程よい距離感が心地よいレイアウトです。アーチ型の開口ややわらかなクロスの色味が、上質で落ち着いた印象を演出します。
デザイン・意匠の工夫
O様邸のリビングには、長年愛用されていた木製の棚があります。「新しい空間には合わないかな」と奥さまはおっしゃっていましたが、私たちはそれをあえて活かすことにしました。
無垢材でつくられたその家具は、表面をリメイクすればまだまだ現役。あえてヴィンテージ感のある風合いに塗装を施し、新たな空間のアクセントとして再生しました。木工所から始まった吉村店内創美ならではの提案です。
「好きなものを大切にしながら、心地良く整える」——そんなおふたりの価値観が、住まい全体に丁寧に反映されたO様邸。これまでの思い出をつなぎながら、これからの時間も愛着と共に過ごせる、そんなリノベーションとなりました。