WORKS

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2026.02

Renovation / Reform

【施工事例】「あなたと過ごす」これからの未来を考えたリノベーション

ご高齢のご夫婦がこれからの暮らしをより豊かに、安心して過ごせるように──。
そんな願いを込めてスタートしたT様邸のリノベーション。
40年以上大切にされてきた婚礼家具や思い出の品々とともに、新たな住まいでの時間が穏やかに流れるよう、設計・施工に細やかな工夫を重ねました。
お二人の理想を丁寧にかたちにしていくプロセスは、単なる「住宅の改修」を超えて、人生の節目に寄り添う家づくりとなりました。

間取り・設計の工夫
T様ご夫妻のリノベーション計画において、まず課題となったのは、段差や視線の通りにくさ、使い勝手の悪い収納など、既存の間取りによるストレスでした。そこでまず取り組んだのが「安心・安全なゾーニング」の再構築です。

家の中に点在していた段差は、脱衣室(ランドリースペース)部分をのぞいて極限まで解消。廊下・水まわりを含むほとんどのエリアでフラットな動線を確保しました。
将来、万が一車椅子や介助が必要になった際にも支障のない設計です。
また、奥様の寝室からご主人の寝室、書斎、そしてLDKへとつながる空間には、透明ガラスの建具を採用。
お互いの存在をやさしく感じ合える距離感を保ちつつ、緊急時にはすぐに気づけるよう配慮しました。
プライバシーを守りたいときには、光を通す間仕切りカーテンで仕切ることができ、日常生活の柔軟性にも優れた設計です。
デザイン・意匠の工夫
このリノベーションの大きなテーマのひとつが、「長年大切にされてきた家具や品々と調和する空間」をつくること。
40年以上使い続けてきた婚礼家具やダイニングテーブルをそのまま活かすため、事前に家具の配置スペースを詳細に計画。
内装材の選定も、家具の色味や質感に合うよう丁寧にコーディネートしました。
家具を新調するのではなく、“家が家具に寄り添う”かたちで、空間全体が穏やかな調和を保っています。

また、水まわりにも“心地よさ”へのこだわりが随所に。トイレは瞬間暖房便座付きの設備を採用し、内装はまるで店舗のような落ち着いた雰囲気に仕上げました。

お風呂には肩湯・腰湯の機能を備えた浴槽を選び、デスクワーク中心のご主人と、ゆっくり湯船に浸かるのが日課の奥様が、日々の疲れを癒せる空間に。
広々とした洗面脱衣室は、室内干しにも対応できるゆとりのある空間。大容量の収納を備え、タオルや日用品もすっきりと収まります。
単に「設備を新しくする」のではなく、住まう人の暮らしに寄り添った設備提案が随所に光ります。

さらに、収納やキッチンには造作家具を多く取り入れました。キッチン正面・背面・側面に施された造作収納は、サイズも使い勝手もT様ご夫婦の暮らしにぴったりフィット。
使う場所に使うものがすぐ届く「適材適所」の設計で、日々の家事負担も軽減されました。
背面に大容量の納戸を備えたことで、食材や日用品のストックも安心です。
「今よりもっと、快適に。そして、ずっと安心して暮らせるように。」
そんなT様ご夫妻の想いから始まった今回のリノベーション。段差を解消したバリアフリーの動線、家族の距離感をほどよく保つ間取り、そして長年大切にしてきた家具に寄り添う内装――。
どの空間にも、ご夫妻の“これからの暮らし”を見据えたこだわりとやさしさが込められています。
人生の節目に「住まい」を整えるという選択は、未来を見つめる前向きなアクションです。これからも、この家がご夫妻にとって安心と温もりに満ちた場所であり続けますように。